■ 有益性
グルコサミンとコンドロイチンについて、
ケガや老化などで、関節内の軟骨が減ったり壊れたりすると、関節の機能が損なわれてゆく。
軟骨は65-80%の水分と、コラーゲン、プロテオグリカンで出来ており、ショックアブソーバーの役をなす。
軟骨内のコンドロイクテスと呼ばれる特殊細胞がコラーゲンとプロテオグリカンの分子の製造に深く関与している。
軟骨組織が壊れると骨の損傷と退化に結びつく。これは関節炎の特徴である 痛み、炎症、動作不全をもたらす。
最近の研究で、健全な軟骨組織および関節は、硫酸グルコサミンと硫酸コンドロイチンを含む特殊な栄養素に依るところが大きいことが分かっている。
最近の研究で2つの栄養素すなわちグルコサミンとコンドロイチンを摂取することで変形関節症が、治癒または進行停止することが分かってる。
■ 健康な関節のために重要なグルコサミン
グルコサミンは体内で生成される天然成分である。主に軟骨組織に存在するが、骨、軟骨、皮膚、爪、髪、人体組織の重要な構成要素である。健康な関節維持と、苦痛をともなわなずに動作出来るのに必要な、軟骨組織やコラーゲンなどを含む結合組織を作るのに役立っている。いままでの研究で硫酸グルコサミンが増えると、コラーゲンやプロテオグリカンが含まれる軟骨組織の製造が刺激されるようであると言うことが分かっている。また、グルコサミンが(軟骨細胞の組織である)コンドロサイテスのダメージを回復させると言うことも分かっている。また、グルコサミンが、変形関節症に於ける痛みを和らげ、関節機能を改善するのに有効であるという観察がいくつかなされている。硫酸グルコサミンは、軟骨組織に必要とされる分量の何倍もの量が取り込まれても副作用は見られない。
■ コンドロイチンもまた重要
関節の軟骨はショックアブソーバーとしての役割もある。そのためには水分を集める特別な成分が必要である。コンドロイチンもまた体内で製造される天然成分であるが、いわば磁石のように液体を引き付ける。この液体なしでは、軟骨は栄養不良になり、薄く、壊れやすくなる。コンドロイチンはこのように、軟骨の破壊を防ぎ、同時に新しい軟骨の合成を刺激する。
■ 臨床研究
・人と動物に対して硫酸グルコサミンと硫酸コンドロイチンを投与した広範囲の研究があります。[文献1]
・伊ミラノで、重度の変形関節症患者80人に硫酸グルコサミンと偽薬を投与。偽薬を投与された患者に比べ、硫酸グルコサミンを投与された患者の症状は大幅に改善した。硫酸グルコサミンを投与された患者の軟骨は、健全な軟骨にかなり近づいていたが、偽薬を投与された患者の軟骨は明らかに変形関節症のままであった。[文献1]
・1986年のフランスでの研究では、変形関節症患者らに硫酸コンドロイチンを投与し、3ヶ月後には、いずれの患者も、損傷した軟骨がかなり修復された。[文献5]
・この二つのサプリメント(硫酸グルコサミンと硫酸コンドロイチン)はそれぞれ単独でも有効であるが、両者の同時使用で、医薬品や外科手術で直らなかった変形関節症患者にとっての解決策となることがある。[文献1]
■ 引用文献
文献I: Theodosakis, Jason, M.D., MS., M.RH., Adderly, Brenda, M.H.A., and Fox, Barry, Ph.D. "The Arthritis Cure" (Recommended Reading!)
文献2: Sahelian Ray, M.D., "Glucosamine, Nature's Arthritis Remedy" Longevity Research Centre, 1997
文献3: Dovanti, A., Bignamini, A.A., and Rovati, A.L. "Therapeutic Activity of Oral Glucosamine Sulphate in Osteoarthritis: A Placebo-Controlled Double - Blind Investigation" Clinical Therapeutics 3(4): 266-2 72, 1980.
文献4: Pujalte, J.M., Llavore, ER, and Ylescupidez, F.R. "Double-Blind Clinical Evaluation Of Oral Glucosamine Sulphate In The Basic Treatment Of Osteoarthritis." Current Medical Research And Opinion 7(2):1 10-114, 1980.
文献5: Pipitone, V.R. "Chondroprotection with Chondroitin Sulfate." Drugs in Experimental and Clinical Research 17 (1):3-7, 1991. |